「竹中工務店 基町再開発作業所 所長インタビュー」
投稿日:2025.01.20
株式会社竹中工務店
広島支店 作業所長
高層棟 相樂 敏男(写真左)
変電所棟 清角 俊之(写真右)
今回は、高層棟と変電所棟の新築工事の施工を担当する、竹中工務店の作業所長にお話を伺います。普段はなかなか見られない施工の現場とそこで働く方々の素顔を覗いてみました。
―早速、お二人の自己紹介からお願いします。ぜひ今の仕事に就かれたきっかけも教えてください。
清角
変電所棟を担当している清角 俊之(せいかく としゆき)です。広島県出身で、大学の授業でインターンに行った先が、まさに竹中工務店の施工管理の現場でした。そこで施工管理の仕事の面白さに惹かれ、今の仕事に就きました。
相樂
高層棟を担当している相樂 敏男(さがら としお) です。出身は福島県で、小学校6年生の時に見た「将来は1,000mのビルが建てられるようになる」というニュースに衝撃を受けたことがきっかけで、建設業界を志しました。
―本事業の高層棟も1,000mとはいきませんが、広島ではトップクラスの高さ約160mです。まさに思い描いたお仕事ですね。
相樂
そうですね。ありがたいことに関西でもいくつかの超高層ビル建設に携わることが出来ましたので、縦に重ねると1,000mくらいになるのではないでしょうか(笑)
―他に広島県で竹中工務店が携わられた建物はどのようなものがありますか。
清角
広島空港ターミナル、ひろぎんHD本社ビル、シェラトングランドホテル広島、カルビーせとうち広島工場など、空港から街中のビルまで広く手掛けています。
―よく知られている建物ばかりですね!
本事業では変電所もありますが、やはり施工が特殊なのでしょうか。
清角
実は変電所を担当したのは初めてで、こんなに窓のない建物を手掛けたのも初めてです(笑)。ただ外観は、高層棟とデザインの統一感があるので、変電所と気づかない方も多いのではないでしょうか。
―次は作業所の体制について教えてください。現在、事務所には何名くらいの方がいらっしゃるのでしょうか。
相樂
当社の社員は約50人ですね。年齢は、30代くらいのメンバーが結構多いです。職種では、やはり建築担当が一番多く、約20人。次に施工図を書く担当が15人、設備担当が7人、事務担当が5人くらいで構成されています。工事が進むにつれて各担当の人数比は変わっていきますが、全体の人数はそれほど変わらない予定です。
―今は工事が始まったばかりなので施工図を書く方が多いですね。現場で作業をされる方(協力会社含む)は何名くらいになるのでしょうか。
清角
変電所棟は最も多い時で50人くらいですね。
相樂
高層棟は工事の段階によって変動がありますが、最も多い時期(2026年頃)で約800人~1,000人になります。それだけ聞くと「すごい人数」と思うかもしれませんが、各階にばらけて作業するので、意外とビルの中はがらんとしているように感じると思いますよ。
―人数も多いですが、その分建物も大きいということですね。
作業所はどんな雰囲気でしょうか。
相樂
雰囲気は良くて、とにかく皆で楽しくやっていければという意識でやっています。事務所には、それぞれの所長が考えるスローガンがあり、当作業所では「新時代に継なぐ一歩を 互感あふれる現場から」と掲げています。互感というのは造語で、「互感=5つのもっと」と定義し、「もっと良いものを/もっと無駄なく/もっと安全に/もっと良い作業環境で/もっと愉しく」という想いを込めて作りました。
清角
せっかくの機会なので、高層棟・変電所棟がきちんと連携していければと思っていて、一緒に勉強会などもやっているんですよ。現場によって雰囲気も全然違って、作る建物も違う。毎回一品生産のものを作り上げていく過程にやりがいを感じます。
―それでは、最後に本事業に期待することを教えてください。
相樂
広島にとって次の時代への一歩になるようなビルになれば良いと思っています。文化ゾーン・商業ゾーンに面する基町は、とても関係する方が多い場所だと思います。ぜひいろいろな人に喜ばれるビルになってほしいです。
清角
この場所は広島育ちの私にとっては、子供のころから慣れ親しんだ場所で、朝日会館や市営基町駐車場のこともよく覚えています。作業所にもそういう人が多く、昔の基町の話をしたりしますね。そんな思い出深い基町なので、これからも皆が楽しめるような場所になるといいなと思っています。
―ぜひ沢山の人に喜ばれる、楽しんでもらえる場所にしていきたいですね。
本日はお忙しい中、ありがとうございました。
基町作業所 竹中工務店の皆さん、協力会社の皆さんの大集合写真。
雰囲気の良さが伝わってきます!
―インタビューの後、作業所に置いてある1冊の本を見せてもらいました。
相樂
建設業界に入るきっかけになった、1,000mのビルの構想が書かれた本(私物)です。当時の建築技術の将来予想みたいなものが書かれていますが、こう見ると、今は技術が進歩して実現しているものばかりですね。
―ずっと持ってらっしゃったんですね!初心を忘れない姿勢が素敵です。
「縦型都市構想」海文堂出版社(1989)
両所長を始めとして、多くの方に支えられて建物が立ち上がることを、改めて実感しました。今後も施工現場の様子をお届けしていきたいと思います。乞うご期待ください!
<インタビュアー>
独立行政法人都市再生機構
西日本支社 中国まちづくり支援事務所
まちづくり支援課
舟橋 未乃里
株式会社朝日新聞社
不動産業務室
常藤 健
株式会社朝日ビルディング
企画開発室
髙村 友明
中国電力ネットワーク株式会社
業務部 広島第二用地グループ
児島 汐音