広島市立大学マツダ共創ゼミオープンスペースコンテンツ検討の中間報告会に参加しました!

投稿日:2025.09.01
本事業では、2024年4月から広島市立大学マツダ共創ゼミと連携し、高層棟竣工に合わせて、オープンスペースへ設置するファニチャーやオブジェクトといったコンテンツ制作の検討を行っています。2025年7月下旬、学生からの中間報告会に参加してきました。
広島市立大学マツダ共創ゼミとは・・・
マツダ・広島市立大学共創ゼミ(以下、「共創ゼミ」)は、2030年産学連携ビジョンを基に広島が世界に誇れるモノづくりを輩出する地となることを目指し、広島市立大学芸術学部とマツダ株式会社との協働により、2017年度に開設されました。共創ゼミは、マツダが大切にしているモノづくりの精神や技術と、芸術学部デザイン工芸分野の知見とを融合させ、広島から“日本のモノ創り文化”を発信し、新たな価値を社会に提供する創造力と知識、技術を修得した人材を育成することを目指しています。
今年度、共創ゼミへは1・2・4年生が参加しており、マツダ株式会社の社員が講師となって、今回のコンテンツ制作に取り組んでいただいています。制作にあたってのスケジュールは、以下の通りです。2024年4月から開始したこのPJは、構想・試作・本制作の順にアイデアの具体化を進めていきます。
オープンスペースコンテンツ検討概要について
2024年度は4チームに分かれてデザインの構想を行い、2チームの案に絞り込みました。
2025年度は、新入生も加わり、本事業の施工者(株式会社竹中工務店)へのヒアリングや試作などを通じて構想を具現化しながら、検討を進めてきました。
今回の中間報告会を経て、1チームの案に絞り込むことになります。
コンテンツの設置エリアは、1階ピロティと6階テラスです。これらのオープンスペースは、広島の新しいにぎわいと交流の創出を目指し、それぞれ役割を持たせています。1階ピロティは新しいまちの“ゲート”(門)として市民に開かれた広場を、6階テラスは憩いの場として市民に親しまれる“パーク”(公園)を目指す重要なスペースです。
※当ホームページオープンスペース紹介参照
建築デザインにも取り入れた広島の原風景を想起させる「水」の要素をキーワードに、「水をとりまくにぎわいづくり」を課題として、構想を進めていただいています。
各班の中間報告内容について
・チーム①
「まちの汽水域プロジェクト」をテーマに、ビル全体を汽水域に見立てた、コンテンツを提案してくれました。1階は牡蠣棚、オープンスペースを繋ぐ2-3階は蛍や川に生息する生き物、6階はオオサンショウウオの遊び場をイメージしてデザインされていました。オフィスビルで働く人とその家族をターゲットとしており、1階の牡蠣棚で目を引き、2-3階で興味を引き6階へ誘導、館内での体験を通して関心を惹きつけるコンテンツの提案でした。館内の動線も意識したところが、さすがでした!
・チーム②
「水と広がる!めぐりあい!」をテーマに、水の要素を通して、人と人とがつながる交流の場をつくることをコンセプトとしています。1階は滝をイメージしたオブジェクトが設置され、6階には湖のような穏やかで広がりのある空間がデザインされていました。コンテンツにより交流を生むというコンセプトは、学生ならではの発想でとても新鮮でした!
発表した学生からコメントをいただきました!
Aさん(チーム①):イメージを具現化するのが難しかったので、素材や工法について幅広く知識をつけて、クオリティを上げていきたい。今回提案したものがオープンスペースに設置されるときっと感動すると思う。
Bさん(チーム②):普段の授業では個人制作が多く、グループでの制作が初めての試みだった。最初こそ緊張があったものの、学年を問わず意見を言い合える関係になって、提案することができてよかった。提案が選ばれても、選ばれなくても、自分にとって糧となる経験だ。今回提案したコンテンツが設置される時には広島を盛り上げる一助になると嬉しい。
今後のスケジュールは・・・
今回の中間報告会を受けて、関係者で協議をし、1チームの案へ絞り込みます。そのうえで、秋学期から更なる具体化・試作品の製作を進めていきます。2027年にオープンスペースにコンテンツが設置される予定です。
中間報告会に参加し、学生の斬新なアイデアや積極性に衝撃を受けました。2チームとも膨大な時間を費やし、見る人・体験する人が高揚するようなデザイン・コンテンツとなっており、1チームへ絞り込まないといけないことが大変心苦しいです。今後も設置までの間、時間をかけて試行錯誤を繰り返し、より良いコンテンツを目指していただきたいです。私たちも提案いただいたコンテンツを設置するのが楽しみです。